【自作キーボード】 Choco60の組み立てと使用感

プログラムを書く用途で英字版のHHKBを使用していましたがさらなる使用感と身体への負荷軽減を求めて自作キーボードを作りました。英字版HHKBと似た配列なところに惹かれてChoco60を組み立てることとしました。
Choco60や自作キーボードを採用した理由
冒頭の通りHHKBの英字版とほとんど同じような配列でコンパクトな配列でショートカットが扱いやすそうな点からっ興味がわきました。加えて、キーボードの中央で分割されているので肩を開き自然な姿勢でタイピングができます。キーボードを使っていると肩が丸まり猫背になりがちですが、キーボードを分割することで猫背になりがちな状況を改善して肩こりや背中の張り感など体調面の不調を回避しやすくなると思われます。
2月に交通事故にあい整骨院に通院していますが、仕事柄でたくさんキーボードを使い背中が丸まってしまう状態で不調をきたしている可能性も指摘されたため分割キーボードを選ぶことにしました。また、昨今の事情によりWHF(在宅勤務)が長期化しキーボードを使う機会も一層増してきているので好みの押し心地のキーボードが欲しいなと考えていました。リアルフォースやHHKBなど静電容量系も10年使っているのですが、メカニカルスイッチの押し心地のほうが好みで、Cherryでいう黒軸が好みであるので重めのスイッチを使う選択肢を得るためにも自作キーボードを作ることにしました。
材料
材料 | 単価 | 数量 | 金額 | 購入先 |
---|---|---|---|---|
¥15,400 | 1 | ¥15,400 | 遊舎工房 | |
¥708 | 13 | ¥9,204 | 遊舎工房 | |
¥110 | 26 | ¥2,860 | TALP KEYBOARD | |
¥110 | 4 | ¥440 | TALP KEYBOARD | |
¥150 | 2 | ¥300 | TALP KEYBOARD | |
¥150 | 3 | ¥450 | TALP KEYBOARD | |
¥150 | 1 | ¥150 | TALP KEYBOARD | |
3.5mm 4極プラグ(TRRS) | ¥80 | 2 | ¥160 | ALI Express |
PETチューブ(カーボン) | ¥150 | 1 | ¥150 | オヤイデ電気 |
パラコード(30m) | ¥1000 | 1 | ¥1,000 | ALI Express |
PTFEケーブル(1m) | ¥120 | 2 | ¥240 | 秋葉原 |
組み立て
ビルドガイドに従い作ります。はんだ付けは慣れているのですが部品を曲げてはんだ付けしたり、TRRSケーブルを作るところをやったりで、ファームウェアの焼き込みも含めて2時間ほどかかりました。
ペンチ等でダイオードの足を曲げてからPCBボードにはめ込みはんだ付けをしました。手でまげて全部ボードに通して一気にはんだづけすると時間を短縮することもできると思います。が、性格上できずここで一番時間がかかりました。
ダイオードの面とは反対にTRRSジャックやリセットボタンを取り付けます。
スタビライザーを取り付けます。右側のシフトのスタビライザーは逆向きになっていますが間違いではありません。
アクリルボードを取り付けます。力いっぱいネジをしめてアクリルを割ってしまうのが怖いのでトルクドライバーを使って処理しました。
アクリルボードの上からスイッチをしっかりはめ込みはんだ付けします。組み立てに誤りがなく、PCBボードにしっかりはまっていることを確認してからはんだ付けをしてください。誤りがあり後戻りするのがとても面倒だと思われるためです。
写真を撮り忘れてしまったのですがPro MicroをPCBに装着します。Pro Micro側に特殊なピンヘッダをはんだ付けして、PCB側に差し込むだけでOKなようです。Pro Microのはんだづけ箇所はアクリルボードに干渉するかもなので、しっかりはめ込んではみ出たピンはカットするなどすると良いでしょう。エポキシ溶剤を少しだけ流してUSBコネクタの補強をしました。過度に接着剤を流すとUSBジャック内にも流れ込みますのでご注意ください。
電線を50㎝ずつに切り分けて4芯のTRRSケーブルを作りました。パラコードはアマゾンやAliで安く調達できます。電線をTRRSプラグにはんだ付けしたら適当にツイストしてパラコードの外装部分を通して、その上からPETチューブを通します。その後残りの片側のTRRSプラグを取り付けたらDoneです。
TRRSケーブルを使いChoco60同士を接続してPCとChoco60を接続します。ガイドに従いファームを焼き込むと使用可能となります。
完成
はじめは分割キーボードになれず打ちにくい感じもしましたが慣れると打ちやすくなり自然な姿勢で打てるようになります。Sakuriosスイッチも主観としてはとても静かで仮に職場で使うことになっても特に問題はないかなと思います。少なくともHHKBとは比べ物にならない感じで、軽快な音はしないものの落ち着きのあるカチャカチャ感といった感じでです。
Sakurios、主観だと静かだと思ってたけど撮ってみると微妙に音がする。 pic.twitter.com/86jS1wiTGW
— K (@rmc_km) July 6, 2020
Nロールオーバーに対応しているのかは正直よくわからないですが普通に文章やプログラムを打つ用途であれば大抵の方は問題なく扱えると思われます。
Choco60+Sakuriosに結構慣れてきた感!
高級10,000円コース【普通】で、
★14,840円分 お得でした!(速度:7.5key/秒、ミス:26key)
https://t.co/DKwaVvDqXp #寿司打 pic.twitter.com/lb6CReNe9a— K (@rmc_km) July 6, 2020
Sakuriosも個人的には思ったよりも軽いなあという印象もありましたが、慣れてきて長時間打った感触として変につかれる感じもなくバランスがとれているようにも感じているところです。リニア系のスイッチでストレスなくぬるっと押せる感じが癖になり、リアフォやHHKBとはまた違った感触だと思います。個人的にはメカニカルのリニア系の押し心地が好みです。
とはいえ、リアフォやHHKBは10年使っても壊れない頑丈さと変わらない使い心地がとても魅力がありますし万人におすすめするとなると自作よりはまずは製品のほうかなといった印象もあります。一方で、私のようにそこでは満足できなかった方々には、自身でキーボードを選んでスイッチを選んでキーキャップも選べる強力なカスタマイズと最適化が売りな自作キーボードも良いのかなと思います。価格も決して安くないし、通常の製品のキーボードと比べると尖ったところがあるものだと思いますが、自分のための満足できるキーボードを作れる魅力は通常の製品のキーボードでは得られないところでこだわり抜く方にはとても楽しい世界だと思います。
WFHが終了となったら自宅用にキーボードをもう一台作りたいなと思っています。
Eucalyn配列
自作キーボードだとキー配列そのものも変えることもできるのですが、遊舎工房で面白い配列を発見しました。日本語がとても打ちやすく、個人的にPythonのコード1万行を使って検証しても同じように効率的に打鍵できる配列で面白味がありました。15分~2時間の練習でタッチタイピングを習得し、17日で3.4key/secまで速度を上げられるようになったので次回詳細をご紹介したいと思います。
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