純金の本を半分読んだ
2025年12月18日
最強のポートフォリオをつくる金投資入門が44%引で販売されていました。昨年の12/20に発売された書籍ですが、発売開始して以降の最安値でした。諸々の事情が重なり本書籍を購入して読み進めることとしました。
2025年7月末ごろからオルカンへの積立を始めたのですが8月の初旬に3日程度で3.45%の下落が起きました。もっと大きな下落はあるもののチャート上でも目視できる下落なので購入直後としては微妙な心境ではあります。その時は追加の投資をして少額ですが利益が得られたのですが、同時により大きな下落に対するリスクヘッジの必要性にも気づくきっかけとなりました。そこから純金も少しずつ積み立てています。
また、高市氏の自民党総裁の就任によって政策の推進によってさらにインフレが進むと言われています。日本国は国債による借入が本日時点では1366兆円と計算されており財政の健全化も課題の一つにあります。高市氏が考える対応方法として健全化のために大量の資金を予算を通じて準備してそのお金をAIや核融合エネルギー・防衛など成長分野などに投資して、日本の成長から得た利益を使って健全化を進めると理解しています。
投資による成長が実現すればなかったお金が実績と共に増えて財政の健全化に使えるので戦略としては理解はできます。ただ、失われた30年や労働生産性や労働人口の減少などを考えると逆風であるようにも感じ、絵に描いたようにうまくいくのだろうかという疑問は少々あります。仮にうまく行ったとしても短期的には円の供給量が増えて、日本のお金の価値が希釈されることになると思います。また、デフレから脱却していないとの考え方で総裁としては利下げの意向も考慮をしています。
一方で純金はお金のように作ることができず、供給量に上限があり2040年代には新規の金がほぼ枯渇すると言われております。純金は腐食しづらく美しい輝きがあり、柔らかく加工がしやすい特徴があります。加えて、どの国でも一定の価値があり無国籍の資産とも言われており換金もしやすいです。純金には確かな需要があり、日本円の例のようにお金を国の都合で増やすことはできても純金を錬金術で増やすことができません。このような条件から価値の保存に向く安定資産として純金には独自の値動きがあります。
純金自体は企業や労働者のように仕事をするわけではないので配当金など利益が出るわけではなく、貨幣や産業での需給や戦争や株価の大幅下落などの有事における金の需給状況の変化などで値動きをします。値動き自体は株のように大きなものではなくリスクは低〜中程度と考えられています。そのため金を持っていても利益が生まれるわけではなく、価値を保存する資産の特徴から株等のリスクのある商品に対するリスクヘッジの効果があり、お金を産まない特徴から総資産の10~20%程度を組み込むことで十分とされています。
ここまで、Webでも大まかに同様の内容が読み取れますが書籍であればもう少し詳しく金の背景を知ることができるので半分を読んだだけでも金に対する解像度が深まっていると思います。ここ最近はコロナをきっかけに世界中でお金を刷る、ウクライナやイスラエルの戦争などの有事もあるなどで2025年も純金の高騰が続きました。あまり嬉しくないことで高騰していますが、価値の保存とリスクヘッジの機能は確かに働いていると思います。
そしてリスクヘッジについてオルカン:純金=9:1, 8:2, … 1:9としたときにどのような値動きになるかなど計算をしてその効果をまとめてみたい気持ちもあります。ハイリスクではなく守りの資産なので一定量持つことそのものには損がないと思いますが、引き続き書籍の残り部分を読み進めつつ保有比率の調整や売却のタイミングの理解など過程と出口戦略の理解に努めたいと思いました。