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オルカンと純金の分散投資によるボラリティの低減の検証

クリスマスや年末が近づいてきて1年の終わりを楽しんでいました。そのため、2025-12-18の純金本は半分読んだまま未着手です。ただ、純金による分散投資の効果は気になっていたので検証だけしました。

検証のノート

結論からいうと過去3年のデータにおいてはオルカンに対して純金を40%前後混ぜ込んで投資すると安定感がます結果でした。定説だと総資産の5〜20%は純金を持つことが言われているのでそこから大きく外れていると思います。純金自体が利益やお金を産まないので20%でも多いのが直感としてありつつ、多めに25%ほどの純金を持っていましたがその判断は悪くなくむしろもっと持っていてもよかったようです。そのような理由になった理由は以下の通りです。

  • オルカンよりも純金のほうがそもそもリターンが大きかった
    • ただし、純金にとっては歴史的な高騰の期間であり特別な時期でもある
  • オルカンも上昇していたがある程度値動きがあった(プラス方向に動いているがマイナスにも大きく動く場面もあった)
  • オルカンと金を併せ持つことできちんとリスク分散がされて値動きが小さくなりながら着実に利益が挙げられる
    • ただし定説の5〜20%ではその効果が不十分で30%から分散の効果が大きくなる
    • 分散の効果が50〜60%程度で最大化される
    • 投資で利益を得ることを考慮すると40%前後の純金がここ3年ではバランスが良い
    • リターン特化であれば純金100%であるがリスク分散の効果も考慮すると最適ではない
      • リターン特化も結果論なので未来がわからない前提では最適と言えない
    • 純金であれば外貨よりも手軽に安く資産が持つリスクの分散ができ信頼性が高い

コロナやロシアなどの戦争をきっかけに世界中の国々が感染症対策や経済の対策のために財政出動をして人々の生活を守ろうとしています。それに伴って国がたくさんお金を消費する状況が続いていて日欧米と広く各国の現金の価値が目減りしている状態です。その状況下で金は守り・価値の保存が着実に機能して値上がりしています。

日本においては日銀の植田総裁が2025-12-19に利上げを行いました。この利上げも微妙なところを付くものでした。

  • 利上げをしすぎると銀行から借入している企業の活動に支障を生じさせてしまう(賃上げの上昇にも影響が出る恐れあり)
  • 利上げをしすぎると住宅ローンを抱える一般市民の負担も増えて経済を締め付けてしまう
  • 国の借金や貨幣の信頼性を維持するには利上げは一定割合は必要

利上げが必要だけれども上げすぎてもいけないので目標の割合までは利率を上げないけれども、経済や生活を刺激しない程度に利上げを行うのが今回の流れでした。ただ、それでも利上げが不十分でありかつ今後の利上げの方針について明確に答えなかったことから、結果的に利上げしたのにも関わらず円安が進む結果になりました。片山財務大臣は行きすぎた円安に対する牽制に関する発言をされましたが、ロシアの戦争以降からの円安以降で円高に向かうイメージはあまり湧きません。利上げがされましたが円安が進んでまだ正常な利率に追いついていないと認識されている中では以前として金の価格の上昇余地も残っていると考えます。

高市政権・片山氏・植田氏と連携や同意は取れているとのことなので、その点では今回の利上げに対して日銀が政権に逆らって利上げをしたという印象もなく微妙な隙間を狙って慎重に利上げに踏み切った印象を持っています。この先も高市氏の成長分野への大胆な投資の成否や失策時のリスクを考慮しても守りの金は今後も機能するストーリーの方が妥当性があると思っています。一方で先述の通りにどうなるかは不明なので純金は50%〜60%を持って3年のデータに合わせて最適化するのではなくて20%より多くは持ちつつ30〜40%程度で調整しておくと、マクロ経済の流れやAIバブルの崩壊時の守りとして機能しながらも、大きな株価の下落時の金の比率の正常化(リバランスして通常の10〜20%に戻す)もできそうです。

なのでオルカンには変わらず一定金額の積立は行いながら、純金の比率を35%前後を目安に少しずつ増やしてリターンの最大化ではなくて運用の安定感を重点に着実に守りを固めていきたいと思っています。

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