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AIバブルと資産防衛のスタンス

約11分

💡 Summary

本記事は、昨今のAIバブル懸念に対する個人の投資スタンスと具体的な資産防衛策をまとめた日記です。期待年利5%〜7%の健全な長期インデックス投資(NISA)を軸とし、5月に支給されたRSUの即時売却など徹底したリスク管理を実践。米雇用統計後の金利高止まりと円安の現状を捉えつつ、電力やGPU調達といった物理的制約からAIブームの供給面におけるボトルネックと過熱感を指摘します。また、将来のバブル崩壊やスタグフレーションに備えてドル建てMMFやステーブルコインへの分散を進める一方で、米国の利下げ局面に伴う金利低下と為替リスクのバランスについて自身の見解をまとめます。

AIバブルの相場観と「機会損失」を受け入れる投資スタンス

現在のAI株高をバブルと捉えつつ、期待年利5%〜7%の健全な長期投資を軸に据え、熱狂に伴う機会損失を許容するスタンスを維持します。

私はAIバブルはあると思っていて、そのバブルもいつかは終わる性質のものだと思っています。仮にバブルではなかったということになればそれまでであるのですが、期待する年利を大きく上回って利益が出ているので、「周囲の熱狂に乗り遅れないようにしよう」という焦りよりも、定説である年利5%〜7%ぐらいを目指すのが健全だという気持ちが強いです。大きな波に乗ることはそれ自体がリスクを背負っている状態なので、無理に投資をせずNISA枠を埋めて長期での利益を目指していこうと考えています。

5月中に入ったRSU(制限付き株式)1は、現金比率を高めて必要以上にリスクを取らないことを目的にすべて売却してドルや日本円にしているのですが、RSUの株価が気づいたら10%下落していたので、結果的に毎度良いタイミングで売却できているなと感じています。

RSUだけでなく、半導体指数(SOX)が1日で10%下落したり、VIX2が20を超えヒンデンブルグ・オーメン3が再点灯したりするなど、市場は騒がしい状態だと思います。バブルがあるのか、あったとしたらいつ弾けるかは正直分かりませんが、危ないとされる状況でも株価の上昇に熱狂して、その波に乗ろうとどんどん株を買い増していくような空気感そのものがおそらくバブルなのだろうなと思っています。

資産防衛の準備とドル建て資産への移行

将来の暴落に備えた現金の確保と、日本円のインフレ負けを防ぐためのドル建て資産への分散、および長期インデックス株の完全放置方針を説明します。

そのようなわけで、私は投資をしてNISA枠を埋めながら、一方で現金比率を着実に増やしていました。もし暴落が数年以内にあるとすれば、それには十分に間に合う形で現金の準備ができました。

ただ、現金を日本円のまま持っているとインフレに負けて価値が目減りしていくので、現金をどのように運用するかという課題は残っています。これについては、一旦ドル建てで受取利息を得る方向で考えています。

オルカンや投資信託は長期保有が前提で、たとえ暴落があってもNISAで調達しているため売るつもりは全くなく、そのまま放置です。個別株も配当金や優待が貰えたらそれだけで嬉しいので、基本的には手をつけず放置することになると思います。

米雇用統計の影響とドットコムバブルとの類似

米雇用統計後の利下げ期待後退による株価下落と、新興AI企業群の同時期IPO計画がもたらす需給変化、およびドットコムバブルとの酷似を考察します。

日本時間では6月5日(金)の夜にアメリカで雇用統計の発表がありましたが、統計の数値は良かったようで、利上げ(高金利維持)の予想があり株価が下落しています。土曜日である6月6日にその結果と市場の反応をじっくり確認していました。トランプ氏としては利下げをして株高にしたい雰囲気を感じますが、インフレ抑制なども含めて利上げが必要そうには思います。

一方で、AI系銘柄でAnthropic、OpenAI、SpaceXが時期をずらさずにIPO(新規公開株)をしようとしているとのことで、そうしたAI株への資金流入を通じた需給の変化で株価の変動が起こるという予想があります。AIの波に乗って巨額な資金調達をしようとしている様子は、2000年ごろのドットコムバブルと酷似しているとも言われています。短期的に利益は青天井というわけではないですし、AI周りでのキャッシュの消費速度や株主の熱狂からすると、過熱感のほうが強いと思っています。

実需の裏付けとAIインフラの供給面におけるボトルネック

現代のAIブームにおける実需の存在を認めつつも、電力やGPUなどの物理的制約から機会損失を受け入れ、SpaceXにはサテライト枠での参加を模索します。

今回のAIブームはドットコムバブルと違って「巨大な実需と売り上げが存在している」のでドットコムバブルとは違うとも言われていますが、激しすぎる競争の中で各社がうまく採算を取れるかは分からないですし、AIの供給面では電気や冷却・GPUなど物理的な制約が大きいです。

そしてちょうど6月4日にAnthropicが「When AI builds itself」という記事を公開していて、自社のAI(Claude)がすでにAI開発そのものを加速させているという社内データを出していました。マージされるコードの80%以上がClaudeによるもので、エンジニア1人あたりのアウトプットが2021-2024年比で8倍になっているとのことです。AIが再帰的に自己改善(recursive self-improvement)するフェーズに入りつつあるという話で、安全性についての議論が主題ではあるのですが、投資の観点からすると「各社がこの加速する開発競争についていくために、さらに莫大なコンピュート資源を投入し続けなければならない」という構造的なコスト問題にもつながると感じています。実需があることと、その実需を満たすためのコストが採算に見合うかは別の話であり、再帰的に加速する開発スピードに物理的なインフラ(電力・GPU・冷却)が追いつくのかという疑問は強まる一方です。

今のタイミングや市場の状況が良いのかというのは正直わからず、私は多少の機会損失が生じることがあっても、ここをバブルと捉えて現金を持つ立場でいると思います。

ただ、SpaceXのIPOは気持ち程度に20株応募しており、当選したら2株ぐらいは持ちたい気持ちがあります。加えて、価格の加熱感が落ち着き、運よく納得のいく価格で買えることがあれば、長期保有目的でSpaceXに投資したいです。そのような機会が来るかは分かりませんが、どう動くか見守りつつ、縁があればという形になるでしょう。

バブル崩壊のシミュレーションとスタグフレーションへの備え

バブル崩壊時の世界経済や日本への悪影響を想定し、ドルやステーブルコインへの分散を図りつつ、米国の金利低下リスクとのバランスを評価します。

そして、仮にバブルがあり弾けた場合には、その影響は世界中の市場に及びます。日本は日銀が大量にETFを保有しており、その評価額が下がるとタダでは済まないと思います。韓国も若者が借金をして投資している状況ではあるので、国民や企業に広く影響が出るはずです。中国の経済はよくわからないですが、日本では物価上昇と不況が同時に起こるようなスタグフレーションに陥っても不思議ではないと思っています。

問題が顕在化してから動いたのでは、その事実に合わせて金融商品などの価格がすでに動いた後となるため、手遅れになります。事前に資産を作って分散しておくことがとても大事だと思います。

スタグフレーション(やハイパーインフレ)は起こらないだろうと思いたいですが、備えることにそこまで手間や費用がかかるわけではないですし、問題が顕在化した時の防御効果は大きいと思われるので、日本円を米ドルやステーブルコイン4へ交換したり、ドル建てMMF5など現金に近いものに分散させていきます。

ただし、これから米国が本格的な利下げ局面に入ると、ドル建てMMFなどの利回りは当然低下していきます。その際、低下した利回りと為替リスク(将来的に円高に振れるリスク)のバランスをどう取るかという課題は残ります。利回り低下のリスクも頭に入れつつ、状況に合わせて通貨間の最適な保有割合を次のステップとして考えていきたいです。

マインドマップ

参考リンク

Footnotes

  1. Restricted Stock Unitsの略。一定期間の継続勤務などを条件に、企業から自社株(あるいはその相当価値)が交付される報酬形態。

  2. CBOEボラティリティ指数。市場が予想する将来の変動率を示し、一般に20を超えると市場の不安感や警戒感が高まっているとされます。

  3. 米国株式市場の急落や暴落の予兆とされるテクニカル分析指標。いくつかの特定の条件(新高値・新安値銘柄の割合など)が同時に満たされたときに点灯します。

  4. 米ドルなどの法定通貨と価値が1:1で連動(ペッグ)するように設計された暗号資産(USDC/USDTなど)。24時間稼働で移動・保管が容易ですが、発行体の信用リスクやスマートコントラクトのバグなどのリスクも伴います。

  5. Money Market Fund。米国の短期国債など極めて安全性の高い短期金融商品で運用される投資信託。比較的安全に米ドルの高金利を享受できます。

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