端数優待株の調達
2026年6月15日
💡 Summary
この記事では、リスクを抑えて株主優待を楽しむために、単元未満株(端株)で優待を実施している企業の購入候補8社を調査・紹介します。各候補企業の事業概要や優待・配当の詳細に加え、PER・PBR・ROEなどの主要投資指標をまとめた比較表を提示しています。全社を1株ずつ購入した時の投資費用が約1.5万円と低リスクで始められることや、各社に対する具体的な所感と中長期的な買い増し方針についても詳しく解説します。
SpaceXの上場前後で荒めの値動きはありましたが変わらずのんびりしています。SpaceXを含めIPOで落選続きですが配当金の受け取りに加えて優待の着弾もありました。単に利益を求めるのであればオルカンの方が配当もファンド内で再投資されて税制上は有利なのですが、オルカンでは優待をもらえません。オルカンもオルカンで今を楽しむというよりも将来にしっかり備えるというところが強く基本は長期投資前提の商品なので、今の生活をサポートするという意味では個別株を通じて優待を得ることにメリットがありますし、NISAを使わずとも大量に優待をもらわなければ課税もされないのでNISA枠外で購入するのも良いかと思います(オルカンもNISA枠を使い切った後にも良い商品ですが)。
ただ、私の立場としては現金比率を増やしたいですし、今の時点では十分に利益が出ているので必要以上にリスクを取りたいわけでもありません。優待はおまけですからその範囲を超えない程度に優待株投資をしたいというわがままな条件です。優待のただ取りの方法としてつなぎ売り(クロス取引)もありますが、個人としては長期で保有したいですし逆日歩など本末転倒な手数料もかかる可能性もあるので基本的には普通に購入して持ち続けたいです。そんな条件で調べていたところ単元未満株(端株)で優待を実施している企業がいくつかあることを知りました。通常の株は100株単位で売られていて、株主優待に最低100株以上必要であることが一般的です。なので複数社の株を調達すると数十万から数百万円かかると思うのですが、端株であれば1株だけで優待を実施する企業があるのでリスクを抑えつつ優待が得られます。優待の種類は割引券だったりカレンダーだったり、特別販売・自社の施設への招待などだったりですが、企業も株主も儲かるようなものもあるので中々面白そうだと思いました。なのでいくつか1株ずつ購入しようかと思います。
購入候補
端数優待株(単元未満株)の購入候補は、ニップンや日清オイリオGなど8社です。全社1株ずつ購入した場合の投資額は合計16,204円(2026年6月12日時点)と低リスクであり、割引購入や製品優待、高配当を少額で得ることができます。
各候補の株価および各種財務指標は、2026年6月12日の終値および直近決算(2026年3月期等)に基づきます。
| 銘柄名 (コード) | 株価 | 予想配当利回り | PER (倍) | PBR (倍) | ROE (%) | 自己資本比率 | 主な1株(端株)優待内容 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 三井松島HD (1518) | 1,487円 | 4.97% | 7.8 | 1.00 | 12.0% | 43.5% | 「HANABISHI」オーダー割引券(2割引) |
| ニップン (2001) | 2,716円 | 2.55% | 10.6 | 0.80 | 10.6% | 59.2% | 自社指定商品の優待割引販売 |
| いちご (2337) | 441円 | 3.51% | 9.8 | 1.53 | 15.5% | 26.6% | マンスリープレゼント抽選応募(※2026年12月まで) |
| 日清オイリオG (2602) | 1,804円 | 3.33% | 13.8 | 0.78 | 12.1% | 46.6% | 自社商品の優待割引販売(年2回) |
| デンカ (4061) | 4,029円 | 2.50% | 20.5 | 1.06 | 5.2% | 45.6% | 【※公式外】子会社コスメ製品等の特別価格販売 |
| リコー (7752) | 1,438円 | 3.06% | 14.1 | 0.71 | 5.1% | 45.5% | カメラや時計等の特別価格販売 |
| SBI新生銀行 (8303) | 1,460円 | 2.88% | 9.8 | 1.06 | 10.4% | 金融のため除外 | 自社グループ商品50%割引券など(※2025/12再上場) |
| SBIホールディングス (8473) | 2,829円 | 4.06% | - | 1.01 | 28.0% | 金融のため除外 | 自社グループ商品50%割引券など |
[!NOTE]
- PER(株価収益率): 10〜15倍以下が割安の目安。企業の稼ぐ力に対して株価がどう評価されているかを示します。
- PBR(株価純資産倍率): 1倍割れ(1.00未満)が割安の目安。企業の持っている純資産から見て株価が割安かを示します。
- ROE(自己資本利益率): 8〜10%以上が効率的経営の目安。株主の資本を使ってどれだけ効率よく利益を出したかを示します。
- 自己資本比率: 40%以上あれば財務が健全とされます(金融業を除く)。
三井松島ホールディングス(1518)
- 企業概要: 石炭の生産・販売などの資源事業から、アパレル(HANABISHI)や生活資材などの非資源事業へと積極的なM&Aを通じてポートフォリオシフトを進めている事業持株会社です。
- 株価・配当・優待:
- 株価: 1,487円
- 配当: 年間配当金64円(2026年3月期実績) / 74円(2027年3月期予想)
- 優待: 1株以上の保有で、オーダースーツ「HANABISHI」の優待割引券(2割引)がもらえます。
- 主要財務・投資指標:
- PER: 約7.8倍
- PBR: 約1.00倍
- ROE: 約12.0%
- 自己資本比率: 43.5%
- 投資メモ: 資源事業に依存しない収益基盤への移行が進んでおり、配当利回りも約5%と非常に高水準です。PBRも1.0倍前後で投資の妥当性は高いと言えます。
ニップン(2001)
- 企業概要: 製粉業界大手。小麦粉加工技術を核に、パスタ(オーマイ)や冷凍食品、健康食品などの加工食品事業で高いシェアを誇ります。
- 株価・配当・優待:
- 株価: 2,716円
- 配当: 年間配当金68円(2026年3月期実績、2027年3月期予想も同額を維持)
- 優待: 1株以上の保有で、健康食品や冷凍食品などの自社指定商品を優待割引価格で購入できます。
- 主要財務・投資指標:
- PER: 約10.6倍
- PBR: 0.80倍
- ROE: 10.6%
- 自己資本比率: 59.2%
- 投資メモ: PBRが0.8倍と割安放置されており、自己資本比率も約6割と財務の健全性は抜群です。食料品というディフェンシブな性質から、長期保有に向いていそうです。
いちご(2337)
- 企業概要: 不動産の価値向上を図る「心築(しんちく)」事業を核に、クリーンエネルギー(太陽光発電など)やアセットマネジメントを手がける独立系不動産会社です。
- 株価・配当・優待:
- 株価: 441円
- 配当: 年間配当金11.50円(2026年2月期実績) / 15.50円(2027年2月期予想)
- 優待: 1株以上の保有で、「いちご THANKS!マンスリープレゼント(抽選式)」に応募可能。農産物などが毎月50名に当たります(※2026年12月まで実施、以降は未定)。
- 主要財務・投資指標:
- PER: 約9.8倍
- PBR: 1.53倍
- ROE: 15.5%
- 自己資本比率: 26.6%
- 投資メモ: 不動産業のため自己資本比率は低めですが、ROEが15%超と収益力は抜群です。また累進的配当政策を掲げており、中長期で減配リスクが低い安定的な配当が期待できます。
日清オイリオグループ(2602)
- 企業概要: 食用油国内シェア首位。「ヘルシーリセッタ」などのトクホ製品や植物性プロテインなど、高付加価値分野の拡大に注力しています。
- 株価・配当・優待:
- 株価: 1,804円(※2026年4月1日付で1:3の株式分割を実施)
- 配当: 年間配当金60円(2026年3月期実績)
- 優待: 1株以上の保有で、年2回の自社商品の優待割引販売案内が送付されます。
- 主要財務・投資指標:
- PER: 約13.8倍
- PBR: 0.78倍
- ROE: 12.1%
- 自己資本比率: 46.6%
- 投資メモ: 2026年4月に株式分割を行ったことで、より手頃な価格で購入できます。PBRは0.78倍と割安であり、ROEも12%超と効率的です。財務基盤も安定しています。
デンカ(4061)
- 企業概要: 電子材料、無機・有機化学品、医薬品(インフルエンザワクチンなど)などを幅広く展開する総合化学メーカーです。
- 株価・配当・優待:
- 株価: 4,029円
- 配当: 年間配当金100円(会社予想)
- 優待: ※非公式優待。公式な優待制度はありませんが、1株保有でも株主通信等に同封される優待チラシから、子会社のコスメ関連製品等を特別価格で購入できます。
- 主要財務・投資指標:
- PER: 約20.5倍
- PBR: 1.06倍
- ROE: 5.2%
- 自己資本比率: 45.6%
- 投資メモ: 2026年3月期に構造改革を断行し、前期の大きな赤字から黒字転換しました。一時的にPERが高めですが、今後の回復シナリオが期待できます。ただし、化学セクターは景気敏感株(シクリカル株)としての側面が強いため、今後の景気動向を見極めつつ投資時期を検討したいです。
リコー(7752)
- 企業概要: 複合機・プリンターの最大手。現在はオフィス機器販売から、企業のデジタル変革(DX)を支援するITサービス企業への変革を進めています。
- 株価・配当・優待:
- 株価: 1,438円
- 配当: 年間配当金40円(2026年3月期実績) / 44円(2027年3月期予想)
- 優待: 1株以上の保有で、リコーイメージングのデジタルカメラや、リコーエレメックスの時計などの特別価格優待販売が利用できます。
- 主要財務・投資指標:
- PER: 約14.1倍
- PBR: 0.71倍
- ROE: 5.1%
- 自己資本比率: 45.5%
- 投資メモ: デジタルサービス事業へのシフトが実を結びつつあり、営業利益は成長軌道に乗っています。PBRが0.7倍台と非常に割安に放置されているため、下値は堅いと思います。
SBI新生銀行(8303)
- 企業概要: SBIグループ傘下の普通銀行。2023年9月に上場廃止となっていましたが、公的資金の完済準備などを経て2025年12月17日にプライム市場へ再上場を果たしました。
- 株価・配当・優待:
- 株価: 1,460円
- 配当: 年間配当利回り2.88%相当(会社予想)
- 優待: 1株以上の保有で、SBIアラプロモの健康補助食品などの50%割引購入申込券がもらえます(※2026年3月末実績、次年度以降は未定)。
- 主要財務・投資指標:
- PER: 約9.8倍
- PBR: 1.06倍
- ROE: 10.4%
- 自己資本比率: 金融機関のため他業種との単純比較は困難ですが、強固な資本規制水準を維持しています。
- 投資メモ: 再上場後、SBIグループとの連携強化で業績は堅調。PERが10倍を下回っており銀行株の中でも比較的穏当なバリュエーションです。上場直後よりは株価は下がりました。
SBIホールディングス(8473)
- 企業概要: ネット証券首位のSBI証券、住信SBIネット銀行などを傘下に収める総合金融グループ。暗号資産やバイオ関連事業も展開しています。
- 株価・配当・優待:
- 株価: 2,829円(※2025年12月1日付で1:2の株式分割を実施)
- 配当: 年間配当金115円(2026年3月期実績)
- 優待: 1株以上の保有で、SBIアラプロモが販売する健康補助食品(アラプラス等)の50%割引購入申込券がもらえます。
- 主要財務・投資指標:
- PER: 業績変動が大きいため予想非開示
- PBR: 1.01倍
- ROE: 28.0%
- 自己資本比率: 金融セクター主体の持株会社のため適用外
- 投資メモ: 2026年3月期決算では、住信SBIネット銀行株の譲渡益等により過去最高益を更新しました。ROEは驚異の28.0%を叩き出しており、極めて資本効率の良い経営が行われています。
まとめ
端数優待株投資は少額かつ低リスクで実用的な優待や配当を得られるため、個人の資産形成において有効な手段です。まずは日清オイリオGやニップン等の生活密着型銘柄から購入し、いちごや三井松島HD等の高配当・高ROE銘柄へと段階的に買い増す方針が推奨されます。
1株から株主優待が得られる端数優待株でも思いの外、便利そうな優待があり負担も少ないので一旦全部購入しつつ、一部は買い増しを狙うことになると思います。特に印象的だった点や今後の購入方針は以下の通りです。
- SBIグループ(SBI新生銀行・SBIホールディングス):金融大手のSBIが、アラプラス等の「健康食品(サプリメント)の割引券」を提供しているのは意外でした。グループ内に実はバイオ関連事業を持つSBIならではの優待と言えそうです。
- 日清オイリオグループ:PBRが0.78倍と割安な水準にありながら、配当利回りも3.33%と魅力的。家庭でよく使うオリーブオイルなどの食用油が優待割引で手に入るのは実用性が高いため、ぜひ使いたいです。1株から始めて、タイミングを見て少しずつ買い増しするのも面白そうです。
- いちご:ROEが15.5%と非常に高水準で、累進配当を掲げているのが頼もしいです。高配当株としての強みを活かした長期優待目的での保有に良さそうで買い増しするかもしれません。
- ニップン:PBRが0.8倍と割安気味で、かつ自己資本比率が59.2%と非常に高いため、安心感があります。ディフェンシブ株としてポートフォリオの土台に据えやすい銘柄だと感じました。
- 三井松島ホールディングス:株価自体も高すぎず、配当利回りが約5%と突出しています。石炭事業から非資源事業へのポートフォリオシフトが順調に進んでおり、いわゆるバリュートラップ感が強すぎないのも好印象です。
端株投資であれば、1社あたりの投資額は数百円から数千円と非常に低リスクで始められます。全社購入しても16,204円(約1.6万円)なので一旦まとめて購入しつつ、長い目で買い増しも狙えたら良いと思いました。
追記
配当金をもらいつつ優待をもらえるので端数株の優待も悪くないなと思いました。単元株で100株だとNTTやソフトバンクも安く高配当株投資にもなるので端数株から低価格な単元株で高配当・優待の流れも無理なく楽しいかもしれないと思いました。SNSなどに溢れる儲かる投資でもないですし、刺激もほとんどないですがこれぐらいのんびりで良いのだと思います。